嘘と正義と、純愛と。
仕事を終えた私は、ひとりきりで更衣室に残っていた。
誰もいなくなったところで、制服を脱ぎ、ひとつひとつ身体にある痣を辿る。
指で少し押すと痛みが走る部分がまだ何か所かあったけど、腕や足の痛みよりもずっと、胸の奥のほうが鈍い痛みを感じた。
また、いつ誰が更衣室に入ってくるかわからないから、と急いで服を頭から被る。
今日はしっかりと色の濃いタイツを履いて、ロッカーに備え付けの鏡に自分を映し出した。
いつもなら、化粧をする時とか髪をセットする時とか。そういう最低限でしか自分と向き合うことをしなかった。目と目が合えば、自分相手なのに顔を背けて直視しないようにしていた。
でも今、私はしっかりと自分を見つめている。
この決意がぶれないように。
更衣室のドアのすぐ横には、身だしなみチェックできるように姿見が設置されている。
私は退室しようとドアノブに手を伸ばした時に、その鏡を振り返った。
レモンイエローのトップスに、小花柄のシフォンスカート。
こういうふわりとした女の子らしい服装は、私よりも広海くんが好きな格好だ。彼の好みにいつしか合わせるようになった。
広海くんが喜んでくれるから……。
そうじゃなかったら、スカートは避けると思うし、色も淡く薄いものは着てないかもしれない。……そうしたら傷、隠せるし。
ボーッと自分の全身を眺め、ハッと我に返って更衣室を出た。
エレベーターまで向かう途中に、仕事後真っ先に確認はしたけれど、もう一度スマホをチェックする。
あ、やっぱり今日は連絡来てない。
メールも着信もないことに、いつからか心の片隅でホッとしている自分がいた。
だけど今日に限っては、また複雑な思いになってしまう。
エレベーターに乗り込み、スマホの画面をずっと見たまま1階で降りる。
出口に向かいながら、まだスマホに視線を落としていた私は、不意に足を止めて画面に触れた。
誰もいなくなったところで、制服を脱ぎ、ひとつひとつ身体にある痣を辿る。
指で少し押すと痛みが走る部分がまだ何か所かあったけど、腕や足の痛みよりもずっと、胸の奥のほうが鈍い痛みを感じた。
また、いつ誰が更衣室に入ってくるかわからないから、と急いで服を頭から被る。
今日はしっかりと色の濃いタイツを履いて、ロッカーに備え付けの鏡に自分を映し出した。
いつもなら、化粧をする時とか髪をセットする時とか。そういう最低限でしか自分と向き合うことをしなかった。目と目が合えば、自分相手なのに顔を背けて直視しないようにしていた。
でも今、私はしっかりと自分を見つめている。
この決意がぶれないように。
更衣室のドアのすぐ横には、身だしなみチェックできるように姿見が設置されている。
私は退室しようとドアノブに手を伸ばした時に、その鏡を振り返った。
レモンイエローのトップスに、小花柄のシフォンスカート。
こういうふわりとした女の子らしい服装は、私よりも広海くんが好きな格好だ。彼の好みにいつしか合わせるようになった。
広海くんが喜んでくれるから……。
そうじゃなかったら、スカートは避けると思うし、色も淡く薄いものは着てないかもしれない。……そうしたら傷、隠せるし。
ボーッと自分の全身を眺め、ハッと我に返って更衣室を出た。
エレベーターまで向かう途中に、仕事後真っ先に確認はしたけれど、もう一度スマホをチェックする。
あ、やっぱり今日は連絡来てない。
メールも着信もないことに、いつからか心の片隅でホッとしている自分がいた。
だけど今日に限っては、また複雑な思いになってしまう。
エレベーターに乗り込み、スマホの画面をずっと見たまま1階で降りる。
出口に向かいながら、まだスマホに視線を落としていた私は、不意に足を止めて画面に触れた。