一瞬の風になれ



ネックレス
そう、ペアリングのネックレス。




「着けた!」




リングの辺りに手をあててニッコリ笑って見せた。




美帆も頷いて笑って、
舞台袖に向かう。




なんだかすごく見守られてる感じがして、



すごく緊張がだんだんほぐれていく…




なんだか体の中が炭酸になったみたいにシュワシュワ―って。





「精一杯出しきろう!!」




部長が皆に声をかけて、あたしたちは舞台に出た。




拍手があってそれぞれ席につく。




これから、始まる。





―――………―――




先生のタクトが

振り落とされた――……





と、同時に軽快なリズムがホールに響き渡る。




初めは、緊張したけど、うん、申し分ないよ…





< 21 / 25 >

この作品をシェア

pagetop