一瞬の風になれ
ネックレス
そう、ペアリングのネックレス。
「着けた!」
リングの辺りに手をあててニッコリ笑って見せた。
美帆も頷いて笑って、
舞台袖に向かう。
なんだかすごく見守られてる感じがして、
すごく緊張がだんだんほぐれていく…
なんだか体の中が炭酸になったみたいにシュワシュワ―って。
「精一杯出しきろう!!」
部長が皆に声をかけて、あたしたちは舞台に出た。
拍手があってそれぞれ席につく。
これから、始まる。
―――………―――
先生のタクトが
振り落とされた――……
と、同時に軽快なリズムがホールに響き渡る。
初めは、緊張したけど、うん、申し分ないよ…