訳アリ店長に”恋”しちゃいました♡【番外編追加】

確か、俺は店の奥の座敷で寝ていたはず――。

なのに、ここは俺たちの砂浜だ。

いつの間に俺はここに来たんだ?

それとも、記憶違い……なのか?


不思議に思い、何度も目を擦る。

けれど見えるのは、暑い夏の太陽と白い砂浜。

そして、キラキラと輝く青い海。



「アサヒ、だめよ。パパ、疲れてるんだから。ゆっくり休ませてあげて」



聞き覚えのある声に、砂浜の入り口へ向けた。

すると、日傘をさした女性が歩いてくる。

夏の日差しの所為か、彼女の姿は陽炎で揺らめいて

ハッキリとは見えない。


だけど、さっきの少年がパタパタと小さな足を動かして

彼女の方へ駆け寄って行ったから、きっと少年の母親なんだろう。

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