夜の跡
The dreamy world ~夢幻の世界~
闇の中だった。
空も暗くて周りも暗くて本当の闇の中。
そんな中、三人の子供が狭い狭い路地の間を進んでいた。
どこにつながっているかもわからないのに進んでいる三人。
こんなところを通らなくてはいけなくなるにはたった5分前の出来事がきっかけだった。


The dreamy world ~夢幻の世界~


(((…何か手伝えることがあればします!!)))
そう言いだしたのは、三人だった。
あとのことを何も考えずただ、声の主である王女を助けたかっただけだった。
きっと驚いたのだろう。
少し時間がたってから返事が来た。
(本当に助けてくれるのですか?)
三人は迷いもせずすぐに答えた。
(((はい)))
答えてからすぐに目が開けられるようになった。
目をあけると猫の形だった雫が元の雫になって月に戻っていた。
「なんだったんだ?」
「あの声は…」
「みんなも聞こえたんだね。」
全員が顔を見合わせた。
するとまた頭の中で声が響いた。
(この草原をぬけるとビル街がありますその中で一番でかいビルと一番小さいビルの間にある路地を進んでください。そこで、私と会いましょう。)

これを聞いて三人は路地を進んでいたのだった。
「ここで本当にあってるの?」
「うん。あってるよ。」
「まだつかねぇのかよ。」
三人は必死で前に進んでいる。
そして、光が見えた。
三人が出るとそこは光に包まれた世界だった。
「ようこそ。黄色い月の世界 The dreamy worldへ。」
「ここがそうなんだ…」
三人は驚きながら周りを見渡した。
「夢幻の世界って意味ですね。」
「はいそうです。ですがここは、入口。私は案内人です。招待券は…王女様直々ですか。すごいですね。」
「なにが…あれ?この雫のペンダント・・・」
楓がゆっくりとペンダントを眺めた。
「俺にもなんかブレスレット見たいのがあるぜ。風鈴のは髪ゴムみたいだな。」
「うそ!髪しばってある?」
案内人は三人が何かしら言っているのを聞いていないのかずっと電話で話している。
カチッと音と同時に電話を閉じた。
「手続きが完了しました。こちらへどうぞ。」
そして、月の世界の中にはいった・・・


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