僕は男だ‼


ごしごしと擦っていると、要先輩が

「ねぇ~ノラ猫~」

と話しかけに来た。
イラァッΣ( ̄皿 ̄;;
ノラ猫決定なのか?!

「ふぃぐれはねー、嫁になりたいんだっふぇー」
「.....よ、め?」

思わず隣にいる先輩を見上げる。

そりゃ金魚みたいな顔してるだろうよ。
でもな‼

「冗談はやめろ。そして笑うな!」

要先輩が口を押さえて笑っていた。

うぅ...イケメンはなにしても様になる。

「いやぁ...ねぇ...そんな足利義満みたいな顔されちゃぁ照れるな(///∇///)」

「足利義満?!いきなし室町時代か?!てかどんな顔?!」

あっ...つっこんでしまった。しかも先輩に敬語なしに...。

「すいま」
「ブハォ!!!!サイコーノラ猫~」

要先輩は今度は腹を押さえて騒いだした。


バシンバシンと勢いのよさそうな乾いた音が響く。

「痛い痛い‼叩かないでく...あわついてんだけど?!要先輩やめろ‼」

そして、僕の背中には手形が5.6個ついていた。
くっきりと...。水の手型が...

「ブッ...。ごめんねーノラ猫ちゃーん」

「...笑ったな)...良いですよもう。制服じゃないだけましです。」
「もっと手形つけて良いの?」
「ぜってーすんな」
低い声を出せば先輩は冷や汗を額に浮かべ皿洗いを再開した。


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