最高の恋の見つけ方
少しの沈黙のあと、純が口を開いた。


「そこまで言われたら、別れるしかないよね」



少し笑って、また真面目な顔になる。



「そんなに好きなら、大事にしなきゃ駄目じゃないか」



「でも、これでよかったの。今は、お互い、一人になるべきだと思う。ごめんね、純のこと、振り回しちゃったね、そんなつもりじゃなかったんだけど、純のことちゃんと好きなんだけど」



「幼馴染のことは、もっと好きなんだ?」



「葵くんと私は、特別な関係なの。だから、純」


純が私の言葉を遮った。



「送ってく」



それだけ言って、車を走らせる。



いつもの場所まで着くと、車を止めた。



無表情だけど、悲しそうな顔をしていた。



「分かった、じゃあ、元気でね」



車を出て、助手席のドアを開ける純。



私は純のアウディから、出る。



「元気で」



「純も元気で」















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