最高の恋の見つけ方
こじんまりとしたお城の前を、もくもくと歩く私たち。


真っ白い世界にいるみたいに感じる。


「なんだろう、結構前に、ここで絵里と歩いてたような気分がする」



「デジャブみたいなの?」



「そうなのかな?懐かしい感じ。」



「私も懐かしい感じするよ」



「絵里と離れてる間、ずっと、二人きりでどこか行きたいって思ってたからかな」



「そんなこと、思っててくれたの?」



「ああ、本当は桜の咲いてる季節に来たかったけど」



「もう、蕾はあるよ」



「本当だ。また、桜が咲いたらこようか?」



「はい」



「素直なんだな」



「だって、嬉しいから」
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