最高の恋の見つけ方
純は平日だったら大抵、愛し合ったあとには料理を作ってくれる。


私が高校生で、門限があるから、外食よりは早く帰れるように気を使ってくれるのだ。何も食べずに家に帰すのはひどい男だと思っているふしがある。


今日は海老のパスタのクリームソースとシーザーサラダ。手際がいいのは一人暮らしが長いからだそうだ。


「駅まで送るから」


食事の後、後片付けをしていると、純がそっけなくそう言った。


次はいつあえるの?


私は言いたい言葉を飲み込んだ。この時間が一番不安になる。



外に出ても純は相変わらずそっけなく、でも半ば強引に私の手をひっぱった。恋人繋ぎになった二人の手が暖かい。


「最近はだいぶ寒くなってきたね」


私は背伸びして、純のきれいな顔に自分の顔を近づけた。私より15cmほど背の高い純が、少し身をかがめて、私の頬に唇を付けた。



純と別れてから、私は改札の中に入って、ゆっくり純を振り返った。純は私の方を見て、少し寂しげに微笑んだ。
またね、っと彼の唇が動いたのが分かった。



愛されているのかな?

と私は小さくつぶやいてから、純に小さく手を振って、階段を下りた。






< 8 / 147 >

この作品をシェア

pagetop