スキとかキライとか。



その時……、

フワッと爽やかな香水の匂いがした。


「ごめんね。ちょっと協力してッ?」

「あ…………」


柔らかそうなダークブラウンの髪。

パッチリ二重の茶色い瞳。

スッと通った鼻筋に、薄い唇。


「お願いッ!」

「は………………はいッ」


イケメンに手を握られて思わず返事をしてしまった、バカな私。


「じゃあ、彼女のフリよろしくー!」

「えッ……、かの……じょ?」

「うん。フリだけどね」


ニコッと爽やかな笑顔を向けたイケメン。
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