揺恋〜変わらずに揺らぐ気持ち〜

「ちょっと…なに…。」


「美結奈がこの前言ってた彼方って人。まだ、好きなの?」





床ドン状態でそれ聞くの…




「は…別にそんなのどうだっていい…」


「よくないよ!!」





!!





奏人が大声出すなんて初めて聞いたかも…。



てかなんで…そんな。



それにさっきから隣りに座ってた時も無駄にくっついてきたり。



なんか。今日の奏人、変。





「は。？」














「僕、美結奈が好きだ。美結奈をわかってあげたい。辛いことがあれば支えてあげたい。僕なら出来る気がしたんだ。」



ぇ…??




「彼方になろうとか、彼方の代わりになろうとか、そんなことじゃなくて、僕は僕として、美結奈を守りたいんだ。」



「…でも、私には彼方が…」



「そんなの付き合ってないんだから美結奈の彼方じゃないだろ。もしかしたら彼女できてるかもしれないよ?　美結奈は彼方という存在が当たり前すぎてたんだよ。」




そんな…





「僕じゃ…ダメ…??」





ドキッ






奏人…。声若干震えてるよ…。





でも…






ポタッ






あ。



奏人の涙が私の頬に落ちる。