any thing

 親愛なるフィーラへ

 
 フィーラ、さっきはごめん。

 この手紙を読んでもフィーラが許してくれるとは思ってもいない。

 ただ、知ってほしいんだ。

 おれがフィーラを見つけたとき、きみは泣いていた。

 おれは自分のせいだなと思った。

 あの話は、ペンダントをみせたおれが、間違っていたのかもしれない。

 そうしなければ、きみはなにもなかったように生きていけたからだ。

 でも、おれはきみと同じものをもっていることが嬉しかった。

 だから、うそをついて遠まわしに言った。

 でも、フィーラ、きみは気づいていたんだな。

 でも、あえていった。

 「どこでもらったの?」と。

 おれは、うそをついた。

 俺の過去を忘れたかったからだ。

 きみはおれの過去を知らない。

 でも、知ってしまった以上は隠せない・・。

 とんちんかんな自分を呪うよ。

 迷った・・けれどきみには話さないといけない。

 おれが魔法使いだってことを。

 隠しちゃいけないんだ。

 きみも魔法使いなら。

 でも、それは長い話だし、とても自分の口から言いたくないのでここへ書く。

 もう一枚の紙をみといてくれ。

 ・・・だけど、もう、おれはきみの前にはあらわれないだろう。

 ちゃんと言い訳は考えてある。

 きみは罰がくだらないだろう。

 なぜなら・・おれがこの世界を変えるからだ。

 それどころじゃ、なくなるだろう。

 ・・・・おれには、しぬまでにやらなければならないことがある。

 きみは、首を突っ込まないほうがいい。

 危険な目にはあわせたくないんだ・・。


   ーフランクー


 
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