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「エリザベス様。どちらへ?」

 あぁ。また。

 「どこでもいいでしょ。」

 この方は執事のフランベール。

 もう、かなりお年のくせにお口うるさい。

 あぁ。お母様のわけわからない教育のせいで変な表現方法が身に着いてしまった。

 いつまで、こんな生活を続けないといけないのかしら!!

「エリザベス様。それはいけません。どちらへ?」

  あー。もう!!ひつこいわね!!

「コホン・・フランベール。下がって。」

 「どちらへ行かれるのかご報告を受けるまでさがれませぬ。」

 「ただのお散歩よ。心配しないで。夕食会までには戻ってくるつもりよ。」

 「は。お気をつけて。エリザベス様。」

  フィーネ様。

  ・・・ふぅ。

  そういえば、今日は夕食会があったのね。

  それまでには戻らないと・・。

   


  ん~っ!!気持ちいい!!

こんなにすがすがしいなんて!!

やっぱり、王宮の外は気が楽になるわ。

  お母様やお父様はいつも、あんな生活していて、耐えられるのかしら。

  まぁ、いいや!!

  あたしは自由になるの!!

掟に縛られるのはもう、うんざり!!

さーてとっ、下準備をはじめましょうかしら。

  
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