学園世界のイロジカル
その数十分後、担当の先生が来てテストがスタート。




1日で終わらすのは無理がある気がするけど……




でもここは半世界。そんなに勉強に厳しいわけじゃないから、教科だって少なめ。



本格的に勉強したい人はそうゆう人向けの学園があるらしいしね。




まあ、表向きは進学校と名高い長月宮ですから、テスト内容はなかなか難しい。



授業も毎日きっかり出てないから、よく分からないところもあるし。




けど最近睡眠時間を削って復習したんだ…苦手な社会系以外なら、多分いける!





……予想通り社会系は惨敗な結果となるだろうけど、とりあえずテストが終了したのは開始の9時から8時間後の午後5時のこと。



んー!と伸びる生徒は私だけじゃない……けど、隣の方にいる零はすっごい平然とした顔してる!全く疲れてないよあの顔は!



…いや、なんか「無駄な時間過ごした」みたいな気だるげな雰囲気がすっごい出てる!



結構難しかったのに…さすが、大学を卒業しているだけあります。





「零、帰ろー。そしてついでにどっか寄らない?」



「あ、すいません…今から3年生のプロジェクトチームの人と合流し、その会議があるので…」



「へえ、すごい!ってことは柊も?」



「いえ、今日は数学者だけでの会議ですので。

柊は久しぶりに暇な日を今日は過ごすのではないでしょうか。テストですし」




お。じゃあ柊は今日ゆっくり休む予定なのかな。



じゃあ無理に遊びに誘わないで…





「いると思ったか柊ー!

よし、遊びにレッツゴー!」




「……お前、神経図太すぎだろ。

おい龍矢、お前も今日暇だよな?」




「暇だけど俺は……」




2人の腕をがっちり掴む。


もう、早くしてよ。持ち上がり組の女子に睨まれちゃうじゃん。ここ教室なんだから。




「ナミは今日暇じゃないらしいし……3人で遊んでいこう!

拒否権はナッシング!はい行こう!」






ずーるずーると嫌がる2人を引きずり、半世界に移動した後もがっちり腕を離さない私にもう負けをやーっとこさ認めたのか、柊がため息をついて「どこに行くの?」と私に問う。




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