学園世界のイロジカル
「あはは…私、情けないカッコでしょう…?

ごめんね…」




真っ赤な長いパーカーを羽織っている彼女を見た瞬間、私は彼女へと駆け寄った。




なんで、なんで…!



「なんでこんなに怪我しているの!?」



「…あはは、ごめんね、椿」



「ごめんねじゃない!酷い傷…びょ、病院に…!」



「いいの、椿!

…お願い、この場所を動かないで」




悲しそうな顔。



…1年ぶりに見たその顔に、私は大人しく黙った。




沙羅の体はボロボロだった。


パーカーの下にはなにを着ているかは分からなかったけど、わずかに見えるタイツは大きな穴がいくつもあいていて、全てに傷があった。



血も流れているし。



赤パーカーも薄汚れてるし、ところどころ破れてる。


顔もほおからは血を流し、青いアザもある。




ケンカなんてレベルじゃないこと、一目瞭然だった。





「椿…よく聞きなさい」


沙羅がしゃがみこみ、私もしゃがむ。


肩で息をしながら、何回も話そうとするけどむせたり傷が痛むのを堪えたりして、なかなか話出せなさそうでいた。



私がそっと背中をさすると、沙羅は少し笑った。


優しいけど、悲しい笑顔だった。






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