幽霊なキミ。
「わかったわ。学校でみんなに色々聞いてみるわ。だから、自分の正体が分かったらさっさと帰りなさい。いいわね!?」




ナオトはパッと顔を明るくした。




「ほんと!?」



……単純。



だから死んだんじゃないかしら。




「ほんとよ。だから、学校では大人しくしてること!」




「分かった!邪魔しないよ!椿ちゃんが勉強に集中できるように隣で応援してるね!」




そう言って、綺麗に笑った。


 
…ほんと、笑顔が素敵で困る。


でも


「何もしなくていいから!!黙ってて!」




「えー、でも今俺の事素敵って思ったでしょ?ねぇ?」




図星。また頬が熱くなっていく。




「バカ!気のせいよ!今日暑いから!」




「ふーん?俺は気温はわからないからなぁ……。」





あ、悪いこと言っちゃったかな……。



私は少しだけしゅんとしたけど、



「快適でいいなぁ。」



と嬉しそうにしているナオト。




前言撤回。




こいつは可哀想とか全然ないノーテンキ野郎だわ!




私はなんだかイライラして走
り出した。



「わ!椿ちゃん足はやーい!待って待ってー!」




ナオトは、喜んでついてきた。
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