女のたしなみ
苦笑いして
総務に入ると
空気が変わる。
「部長は奥の会議室にひとりでおります。お待ちしてました」
総務の子に言われ
連れてきたワンコロ部下をそこに置き
私は会議室に入る。
イタリア製のブランド物のスーツを着こなし
バツイチ独身の湯浅部長は会議用のテーブルに腰を降ろし、書類を見ていた顔を上げ私に微笑む。
イケメン俺様上司。
甘い甘い顔
甘い甘い声
隙のない身のこなし
30代
仕事はバリバリ
女遊びもバリバリ
社内で一番の人気者である湯浅部長。
なぜか
彼と噂されてるらしい
私。
噂は本当かもしれない。
彼に手招きされ
魔法にかけられたように
そのまま
彼の元に足を運ぶ私。
「どうぞ」
彼が書類の間から出したものに
私は微笑み
ヒールを高鳴らせ
テーブルに手を付き
腰を高く突き出す。