憧れの君へ
家を出ると綺麗な青空だった。


「へっくし!」

花粉症……。辛いです。せっかくの出会いの春なのに雰囲気ぶち壊しだよね。

あーあ。


最寄りの駅に着き電車を待つ。


「あっれー? あれ、桜ヶ丘の生徒じゃなーい?」

男子の声が不意にして、肩を叩かれた。


ちなみに桜ヶ丘と言うのは私の通う高校。
頭はそこそこだけど制服が可愛いと人気がある高校なんです。


「あ、はい?」

私はそういい振り返ると、男子二人組の人たちだった。
制服が一緒なので多分桜ヶ丘の一年生だろう。


学校にいく前に仲良くなっちゃおうみたいなやつかな?

じゃあ仲良くなっちゃおう!!!!


「桜ヶ丘の一年生ですか?」

「おう! そうだよ! お前も?」

二人組の茶髪のほうが嬉しそうに笑顔で答えてくれた。
好印象だ。

「そうです! 仲良くなりましょうね」

「ねぇ、その髪染めてんの?」
黒髪のちっちゃめ方の男子が言った。




言われると思ったけどやっぱり傷つくよなー。

「染めてな……!」
「染めてねーよな?」

茶髪の男の子が私のセリフにかぶせてきた。


……なんで、知ってるの?
なんでわかるの?
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