一ノ瀬さん家の家庭事情。
これは思った以上に、ハードかもしれない…

海の近くならではの水の抵抗を使ったトレーニングや砂を使ったトレーニングでみんなはもうヘトヘト。

たくさん作ったドリンクもあっという間になくなる。

それにしても、暑いなぁ。

もう夕方なのに日差しがギラギラ照りつけてて。

「あ、愛ちゃん!…飲み物!」

「はい!大丈夫ですか!?」

杉下先輩が今にも倒れそうな勢いでこちらに手を伸ばすから、慌ててボトルを手渡す。

「愛ちゃん!こっちも足りなくなったよ!」

「はーい!」

あたしは走り回って、ドリンクを配る。

ただドリンクを作ってるだけでもこんなに暑いんだもん。

そりゃあバスケなんてしたら、汗もものすごくかくよね。

あ、浅丘君が来た!

…ドリンク、渡しに行ってもいいかな。

ええい!

渡しちゃおう!

「浅丘君!これ!どうぞ!」

好きって自覚してからかな。

浅丘君の、顔がまっすぐ見れなくなっちゃった。

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