一ノ瀬さん家の家庭事情。
りっちゃんは玲と出かけるって言えば許してくれるなもしれない…

とっさに浮かんだその考えにあたしはかけてみた。

「は?何言って…」

玲は怪訝な顔をしてあたしを見る。

「そうなのか?玲?」

あたしは後ろを向いて玲に小声で言う。

「お願い!話しあわせて!…アイスおごるから!」

すると玲はりっちゃんたちの方を向いて言った。

「うん、映画行く。」

「そっか…残念だなぁ。で、友達ってどんなやつだ?男か?」

げっ!

もう、りっちゃんってばめんどくさい!

「俺と愛の友達だよ。だから男も女もいるよ。」

ナイス!玲!

やっぱり甘いものが絡むと玲はちがう!

「…なんか怪しい。ほんとなの?それ。本当は愛が誰かとデートとかするんじゃねえの?」

うわっ!でた!

一番の厄介者がここにいた!

「そんなんじゃないもん!玲も一緒だもん!ね!」

「玲も行くんだ?」

「…うん。」

お願い、玲!
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