一ノ瀬さん家の家庭事情。

浅丘君はともかく、玲は絶対に出ないだろうね。

もし無理やりエントリーなんてされた日にはきっと文化祭をボイコットするに決まってる。

「だめだよ！一ノ瀬君がミスコンなんて出たら、みんなが一ノ瀬君のことを好きになっちゃうもん！」

突然はるひちゃんが立ち上がった。

「はいはい、わかったら座りなよ。」

それを冷たくあしらう玲。

「…はい…」

そして大人しく従うハルヒちゃんはそうとう玲のことが好きなのかな。

こんなに冷たい奴の一体どこがいいんだろう？

冷たい奴、略して冷奴（ひややっこ）…

なんちゃって！

「なに？アホみたいな顔して。口の周りにソースついてるよ。」

えっ！？

あたしはそばにあった紙ナプキンでゴシゴシ口をこする。

恥ずかしい！

青のりなんてついてないよね？

笑った時に前歯に青のりついてました系女子なんてやだよ！

そんなこんなで怒涛の文化祭一日目は終了したのでした。