HALF MOON STORY



「私さ


一度結婚失敗してるから



なんだか素直になれないんだよね」



蘭がそう言い出した



「今は圭介のこと



大切に思ってて



彼も大切にしてくれるよ



でもさ、結婚したら



お互い変わったりするのかな



なんて不安になる」



わかる




人なんてどうなってしまうか



わからないのだ



仲良くなった友達と


ある日



上手くいかなくなる



友達だってそうなんだから



結婚って



もっと不安だ



社会的に立場が保障されるけど



それでも



別に好きな人ができたり



そういう関係に



なったりする人だって



沢山いるのだ



それでも上手く



やっている人は



沢山いるみたいだけど



上手くやるって一体なに



蘭はそんなことまで



経験済みなんだよね



そんな蘭に



なんて言ってあげていいか



わかんない



だから素直にそう言った



蘭は笑って大丈夫だよ



愛果の気持ちは



良く解ってるって



と笑う


「恋して、彼のとこに行って



でも彼と上手くいかなくなっても



愛果となら



私ずっと仲良くいられる



自信あるよ」



私もそう



愛果にそう言った



愛果も嬉しそうに笑った



「やっぱり、帰ってきて



良かったなって思うんだ



だってこうして



愛果と一緒に話せるでしょ



私にとって



すごく大切な時間だもん」




酔っ払いの私は



泣いたふりをして



蘭に抱き付いた



「蘭、私も蘭が大好きだよ」



二人の酔っ払いは抱き合うことで



不安から助けられた



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