Secret
その音に、集まっていた野次馬達は耳を塞ぎ、身を竦ませる。

そして、この場にいては諒にカラまれるかもしれないと蜘蛛の子を散らすように去っていく。

由良くんの背中が見えなくなると

「……ちっ……」

諒は忌々しげに舌打ちを、由良くんが行った方とは反対方向に歩き出す。

……ヤバイ。

これって、間違いなく私の所為だ……。

すっかり人がいなくなった廊下で、私は1人頭を抱えていた。
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