銀座のホステスには、秘密がある
女になった格好を充伸に見られるのは恥ずかしいし、落ち着かない。
充伸はこんな姿のアタシを見て、驚かないんだろうか。
「俺。晶にずっと謝りたかったんだ」
なんとなくそんな気がしてた。
って言うか、会いに来てくれたってことが、もうそういう意味なんだろうと思う。
「もう、いいよ」
「いや。よくねーよ。結局、あのまま卒業して、おまえすぐに消えただろ?」
「消えてないよ」
「消えたよ。ケー番もアドレスもつながらないし、誰もおまえがどこ行ったか知らないって言うし。おまえの姉ちゃんだって、生きてるってしか教えてくれないし。俺、すっげー後悔してたんだからな」
言いきった充伸は、コーヒーをブラックで飲んだ。
ブラックで飲めるようになったんだと思うと同時に、なんで逆ギレ気味で話してんだってそこもツッコミたくなる。
「晶。あの時、俺、逃げて悪かったな」
「もういいって」
もう、あの時の傷を蒸し返したくない。
「本当は、俺も……おまえが他の奴と話してんのが、こう、何て言うか、ムカツクって言うか。気に入らなかったりしてたんだ」
「は?」
「で、でも、あの頃は、その……男同士っていうのが、俺にはあり得ないって思ってて……」
充伸が何を言いたいのか分からないから、眉間にシワが入っていく。
「今更、そんなこと言いに来たのかよ」
「違うんだ。そうじゃなくて、俺は、違う。俺も……あー、なんて言ったらいいんだよ」
「知らねーよ」
「嬉しかったんだって。あの時、本当は。だけど、おまえとそうなるのが怖くもあって……」
「充伸……」
「あの頃のおまえの寂しそうな顔が忘れられなくてよ。一回、ちゃんと話さなきゃって。俺、ずっと後悔してて……」
充伸は自分が負けそうになると、すぐに耳をかく。
今も、肩で耳を何度もかいてる。
「勘違いすんなよ」
おまえが悪い訳じゃない。
言ってしまった俺が悪いんだ。
「俺は、おまえのことなんか、なんとも思ってなかった」
そんな言葉でおまえも俺も救われるといい。
あれは、笑いを取りにいってすべっただけだ。
充伸はこんな姿のアタシを見て、驚かないんだろうか。
「俺。晶にずっと謝りたかったんだ」
なんとなくそんな気がしてた。
って言うか、会いに来てくれたってことが、もうそういう意味なんだろうと思う。
「もう、いいよ」
「いや。よくねーよ。結局、あのまま卒業して、おまえすぐに消えただろ?」
「消えてないよ」
「消えたよ。ケー番もアドレスもつながらないし、誰もおまえがどこ行ったか知らないって言うし。おまえの姉ちゃんだって、生きてるってしか教えてくれないし。俺、すっげー後悔してたんだからな」
言いきった充伸は、コーヒーをブラックで飲んだ。
ブラックで飲めるようになったんだと思うと同時に、なんで逆ギレ気味で話してんだってそこもツッコミたくなる。
「晶。あの時、俺、逃げて悪かったな」
「もういいって」
もう、あの時の傷を蒸し返したくない。
「本当は、俺も……おまえが他の奴と話してんのが、こう、何て言うか、ムカツクって言うか。気に入らなかったりしてたんだ」
「は?」
「で、でも、あの頃は、その……男同士っていうのが、俺にはあり得ないって思ってて……」
充伸が何を言いたいのか分からないから、眉間にシワが入っていく。
「今更、そんなこと言いに来たのかよ」
「違うんだ。そうじゃなくて、俺は、違う。俺も……あー、なんて言ったらいいんだよ」
「知らねーよ」
「嬉しかったんだって。あの時、本当は。だけど、おまえとそうなるのが怖くもあって……」
「充伸……」
「あの頃のおまえの寂しそうな顔が忘れられなくてよ。一回、ちゃんと話さなきゃって。俺、ずっと後悔してて……」
充伸は自分が負けそうになると、すぐに耳をかく。
今も、肩で耳を何度もかいてる。
「勘違いすんなよ」
おまえが悪い訳じゃない。
言ってしまった俺が悪いんだ。
「俺は、おまえのことなんか、なんとも思ってなかった」
そんな言葉でおまえも俺も救われるといい。
あれは、笑いを取りにいってすべっただけだ。