スマイル 〜約束した君へ〜

(私の命……あとどの位持つんだろう……)


重い体を感じながら、どうしてこんなコトになったのかな…って考えた。



ちっちゃな頃から、お菓子ばっか食べてたからかな。
インスタント食品ばっか、食べてたからかな。

ママが夜お家にいないのをいい事に、夜更かしばっかしてからかな。
お茶を一切飲まず、ジュースばっか飲んでたからかな。


ママに隠れて、こっそりおつまみ食べてたせいかな。
パパの写真を探して、押入れの中、ウロついたせいかな…。


思いつくことは、後ろめたいことばっか。
謝ることもできゃしない……。



(……ママ……ゴメンね……)


指先をゴソゴソ動かした。
…ママの髪の毛に触れる。


この最近、お店を閉めた。
ママは私の側に、いつも居てくれるようになった。

…ずっと、ずっと望んでたことなのに、それがすごくツラかった。

生きたいように生きてて欲しい…って思った。
私の為に、時間をさいて欲しくない。
ママらしく、キレイでいて欲しい……って願った。


この世に出してくれたことだけで、十分幸せだった…。
ママは私にとって、一番幸せな選択をしてくれたんだ……って、分かった。


……だけど……ゴメンね、ママ…
せっかくこの世に生んでもらったのに、私…長生きできそうにない。
せめて20歳まで生きて、ママと一緒にお酒飲みたかったのに。
ママと一緒にお店のカウンターに立って、チイママみたいな事、してみたかったのに。
< 161 / 168 >

この作品をシェア

pagetop