シークレットガール!【完】



「てゆーか、優季クン」


「何だ?美沙チャン」


「テスト勉強を一緒にしようって言ってきたヤツは誰だよ」


「……………」


彼はぷいっと視線をそらした。


なんか、可愛いなオイ。


話を戻そう。


テストだ。テストなのだ。


2週間後テストなのだ。


テスト勉強とは2週間前から勉強し始めなければ上位陣には対抗できないのだ。


最近、北府高校1年生年間スケジュール表を見たが、毎月のようにテストがあった。


恐るべしテスト。


「優季クン、勉強しましょ?」


「……………」


彼はぐっと悔しそうな表情を浮かべ、テレビの画面を見つめる。


何コイツ。


「……あーもーーっ‼分かったよ‼このゲーム一週間貸してあげるから鍛え直してきて!」


「お前、俺を学年2位の座から落とそうとしてんだろ」


ちっ。バレたか。


一週間の勉強だけで上位を取れるなんて甘くないのだ、この学校は。


「……テスト終わったら貸してあげるし、相手もしてあげるから勉強しよ、勉強」


「ガリ勉か」


「………」


無視無視。さっさと勉強しょーっと。


ゲームの後片付けをしたあたし達は机に座り、勉強し始める。


最初に手をつけるのは英語。


実は得意教科だったりする。


英語は点数が安定しやすい。


つまり、英語を安定させておくと、大学入試で安定の点数確保源が出来るので英語が得意だと一般的にいいと言われている。


学校の先生は勉強は英語から始めましょうと言うほどだ。


カリカリカリ。カリカリカリ。


シャーペンが走る音が聞こえる。


時々、清々しいほどのマルをする赤ボールペンの音も聞こえる。


あぁ、もう。


めんどくさいけど、あたしも真面目にしよっと。



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