タカラモノ~小さな恋物語~
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「お、お邪魔しまーす…」
「どうぞ。」
鈴音さんの車に揺られて、20分。
私のタントちゃんはとりあえず、お店へ置いてきた。
帰りに鈴音さんが再びお店まで送ってくれることになった。
「わ、綺麗なお部屋ですね…」
1LKの綺麗に整頓されたお部屋。
木の家具で統一され、優しい雰囲気の落ち着くお部屋だった。
「お部屋のカタログ雑誌とかに載ってたり、モデルルームになりそうなお部屋ですね。」
「やだなぁ、飛鳥ちゃん。褒めても何も出ないから~」
鈴音さんはクスッと笑うと、テレビを付け、冷蔵庫から飲み物を出してくれた。
「簡単なモノしか作れないけど…適当にくつろいでていいからね。」
「わ、ありがとうございます。」
羽織を脱ぎ、エプロンを付け、鈴音さんはキッチンへ立った。
もう私は、すべてにウットリした。
まさに私がなりたい女性…それが鈴音さん。
私のとっちらかった部屋とはまるで違う。
ろくに自炊もせず、お母さんに頼りっぱなしの自分が情けない。
私はソファに腰を下ろし、本立てにあった雑誌を手に取りパラパラと見た。