ふわふわりと風船

 せめて市松のいうように、真っ当な人間になりたいのに、僕はネジの外れた失敗作。


 人と違うガラクタは、人の作る時間の軸にのれない。

 歩く人たち、忙しそうなのに、僕の時間は止まったまま。

 ゆるりゆるりと無意味に甘く、最愛の彼女との時間だけが過ぎていく。

 それでもよかったのに。

< 22 / 30 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop