デスサイズ



 昨日の夜



 恵太郎は3度目のおやじ狩りを終えて、後は家に帰るだけだった。



 死神さえ現れなかったら。





「や、やだあああぁぁっ!! た、助けてくれ!!」


 首を掴まれて身動きが出来なくとも、恵太郎は死への恐怖と生への執着から叫び、爪をたてて死神の手を引っ掻く。



(嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ死にたくない死にたくない死にたくないっ!!)



 だが、無我夢中の抵抗も虚しく、恵太郎に鎌が降り下ろされた。


「グギャアアアアアァァァ!!」

 右足の付け根に今まで感じた事の無い激痛がはしる。


「ギィ、ァッ……!」


 傷口から血が溢れ出る。


 皮膚が引き裂かれる音がする。


 骨が砕ける音がする。
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