初恋の2人、正反対。

1

「好きです付き合ってください」



放課後の教室。1人委員の作業をしていた。
もう日も暮れてきていて、他に人はほとんどいない。






鈴木奈緒は今、人生初めての告白をされている。





鈴木奈緒16歳。高校2年生。
生まれて一度も告白された事などない。
毎年のように学級委員をする、そんな真面目な奈緒。



「…ごめんなさい」




奈緒だって、色恋に興味がないわけではない。
ならなぜ断ったのか。



それは




「…っ、そんな、チャラい格好してる人と付き合うなんて、無理に決まってるじゃないですか!」




相手は、シャツのボタンを2つ開けていて、ネックレスもしている。それに、髪も染めていて、奈緒からすると少し怖い存在だった。




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