気まぐれ猫系御曹司に振り回されて
涼香が笑って言った。けれど、夫の康人は自分であれこれ作ろうとする凜香よりも、彼に頼ってくれる涼香の方を好きになったのだ。
(ま、もう昔の話だけど)
「ほら、凜香も食べてね」
涼香がウェットティッシュのボックスを差し出してくれたので、一枚取って手を拭いた。
「わあ、おいしそう!」
ランチボックスにはサンドウィッチや唐揚げ、タコさんウィンナー、斜めに切ってハート型に合わせた厚焼き卵、ピックに刺した黄色と赤のプチトマトなどが彩りよく詰められている。そんなのを目にして恥ずかしいのだが、凜香はリュックサックから弁当箱を取り出した。
「一応、ね、おかず二品」
「悪いわね」
いつも食べさせてもらってばかりなので作ってきたのが、焦げてしまった唐揚げとフライドポテトはあまりおいしそうに見えない。出すのが申し訳ないくらいだ。
「やっぱり料理はお姉ちゃんには敵わないのよねぇ」
凜香は弁当箱のフタを開けながらしみじみと言った。涼香が康人にウェットティッシュを渡しながら笑って言う。
「だって主婦歴は凜香より長いもの」
「まあね」
そこへ成実が口を挟んできた。
(ま、もう昔の話だけど)
「ほら、凜香も食べてね」
涼香がウェットティッシュのボックスを差し出してくれたので、一枚取って手を拭いた。
「わあ、おいしそう!」
ランチボックスにはサンドウィッチや唐揚げ、タコさんウィンナー、斜めに切ってハート型に合わせた厚焼き卵、ピックに刺した黄色と赤のプチトマトなどが彩りよく詰められている。そんなのを目にして恥ずかしいのだが、凜香はリュックサックから弁当箱を取り出した。
「一応、ね、おかず二品」
「悪いわね」
いつも食べさせてもらってばかりなので作ってきたのが、焦げてしまった唐揚げとフライドポテトはあまりおいしそうに見えない。出すのが申し訳ないくらいだ。
「やっぱり料理はお姉ちゃんには敵わないのよねぇ」
凜香は弁当箱のフタを開けながらしみじみと言った。涼香が康人にウェットティッシュを渡しながら笑って言う。
「だって主婦歴は凜香より長いもの」
「まあね」
そこへ成実が口を挟んできた。