(仮) 約束。
「変な奴。雪菜もそう思うだろ?」
「えっ、う、うん。」
翔吾くんに言われるがままに返事をしてしまったあたし。
「雪菜、そろそろ帰ろうぜ。」
「あ、うん。」
「そういうことだから、じゃあな、翔吾!」
「うっす、雪菜もまたな!」
「またね!」
あたしたちは手を振って別れ、体育館を出た。
体育館を出てすぐに陽菜の質問責めにあった。
四条学園の純汰さんといい、翔吾くんといい、今日だけでイケメンっていう人多すぎ。
瞬のこともイケメンって言ってたような……。
駅まで歩いて陽菜と別れた。
駅ならいるかな、と慶斗さんを探したけどやっぱりいなかった。
「雪菜、どうした?」
あたしがぼーっとしていたのか心配そうに聞いてくる瞬。
「ううん、なんでもない。」
「そっか。
今日来てくれてありがとな。」
「え、あ、瞬もお疲れ。」
電車の中も駅から家までもあたしと瞬は中学の時みたいにずっと喋っていた。