(仮) 約束。
昼休みになって陽菜と食堂に行こうとしたら瞬に呼ばれた。
「雪菜、朝の……。」
「あっ。」
「由菜と行くから行っておいでよ!」
気を利かせてくれたのかあたしたちを二人にしてくれた陽菜。
「じゃあ、屋上行こ。」
陽菜が由菜のところに行ってから瞬がそう言った。
普段はあまり行くことがない屋上。
お弁当を食べながら話すのかと思ったけど瞬は何も言わない。
「瞬、何かあったの……?」
気になったあたしは聞いてみることにした。
「別に。聞きたいことあって。」
「なに?」
「お前、付き合ってるやついんの?」
「えっ、い、いないよ?」
瞬とこういう話をするのが久しぶりで驚いたあたし。
「ふーん。」
「な、なんで?」
瞬が聞いてくるなんてことなかったし、それになんでいきなり……?
「いや、昨日さ見ちゃったんだよね。」