四季物語~甘く切ない四人の高校生~
2 穀雨
恵み育み成長する

わたし達はどうなのだろうか

しっかりと成長してるのだろうか

稲田のように

2:早き穀雨

「このところ雨ばっかりねー」

「そう?コロコロ変わりやすいだけよ、千代の頭みたいにね」

「あーもうつばめの馬鹿」

つばめと千代のおかげでクラスに溶け込めて、何もかも順調だ。

勉強も遊びも充実してると思う。

だからこそ気になる

うまく行き過ぎてる

私は相変わらず、本堂先輩を必死に追いかけてる。たとえ見てくれなくても

これだけは仕方のないことであり、でも応援というのは気持ちの良いことであり青春を謳歌してると私は思う。

時々分からなくなるこの季節のように、コロコロ変わる季節のように心も揺れ動いてると

あの時あの人は私にヒントを与えた。なぜ私にだけなのか、それは人を見る目と言っていたがあの人はなぜ見抜けたのか、どうして私は嘘をついてないと彼女を信頼したのか、わからない
ほんとにわからないのだ。
「秋乃顔色悪いよ」
「へーき、へーき」
私は笑った。
そして
「本堂先輩見に行こう」
と放課後の予定を提案した。

「おい、冬樹何人目だよ告白」
クラスの男子が茶化す。
「モテない男はつらいよな」
すかさず言い返す。
クラスの男子はズキリと来たのか、それを言うなというばかりに肩を叩く
「お前はいいよなー、サッカーはプロが見に来るほど、イケメン、しっかり者の可愛い幼馴染み、完璧じゃん」
と軽く言う
サッカーはわかる、イケメンなのはわかる最後はわかんねーな
俺関係ないし
「なんであいつが出てくんだ」
ポリポリと頭をかく
「あんだけいい女がいるから他のが目にはいらねーんだろ」
「あれは口煩いババアだろ」
ため息をつく
あいつといてまともなことありゃしない
だいたい幼馴染みの言葉自体嫌いなのに
ガキのとき一緒だっただけで噂なんてよくできんな
なんて思うが面倒くさいから言わない。

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