【死選】
相手は警察官である
拳銃も所持している可能性もある
下手に近付けない


この警察官の情報は、いろいろ集めた
彼は刑事として働き、強引な捜査方法で、度々問題を起こしているようだ


今回の問題により、警察も少なからず罰を与えたのだろうか
彼はしばらく自宅謹慎となっていた


その程度で済ませるものなのか
人を死に追い込んでおいて


しかし、彼に裁きを下すには
この方が都合がよかった


彼の自宅は、被害者家族の調査で、場所は特定されていた


私は、彼が現れるのを待っているだけでよかった


待つ場所は、彼の自宅近くの公園である


私はその公園で、木にロープを吊し、首吊り自殺をする状態でいた


彼が、姿を現した
周囲には、私と彼以外いない


私は叫んだ
彼はこちらに気付いた
そして、私は首吊り自殺をした


彼がやって来た
何か叫んでいる
私を助けようとしているようだ


ヤメロ!


彼は、私を抱きかかえ必死に助けようとした


偽善者め
騙されるものか!


私は、彼の腕をほどき
死んだ
彼の顔を見ながら


私の死と彼の死は入れ代わり
彼は、首吊りで、もがくような苦しそうな表情を浮かべ死んだ


元々、ロープには私の指紋は残らないように細工をしており


彼の死は、自分の起こした不祥事を悩み
それで、首吊り自殺をしたことで決着した


裁きは下された

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