俺、兄貴になりました②



それはまだ幼かった尚と慎にも分かっていた。


二人は幼いながらに考えてた。


友達が持っていたゲーム機を見ては羨ましそうに見て、


お店でお菓子やおもちゃを見ては物欲しそうに眺めて。



けれど一度だって自分から欲しいとは言わなかった。


欲しいはずなのに。

遊びたいはずなのに。



二人も分かってたんだ。


にぃ達の負担になるようなことはしてはいけない、わがままを言っちゃだめだって。



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