君の隣
私の生業




下関に着いた私は、早速、情報を集めた。



あの噂は、どうやら、少し違ったようだ。




しかし、なかなか、掴めない。



でも、これでは帰らない。



もう少し、詳しく調べると、もっと、大きな事がわかる。



その豪商(反物屋)の奥方と別の豪商(貿易)の旦那が密通している事がわかった!




なつ「これは、金になる。」



どうやら、旦那の方が奥方にお熱になっているようだ。




私は、両家の相手に、伝えに行く。




なつ「反物屋様、奥方様が、密通しているのは、ご存じですか?」


反物屋の旦那「まさか・・・。」



なつ「まぁ、お相手様がお熱を上げていらっしゃるようです。そして、あなたは、婿養子。強く言えませんよね?もし、よろしければ、別れさせましょうか?まぁ、それなりの報酬は頂く事になりますが・・・。」


反物屋の旦那「頼む!こんな事が、周りに広まったら、商売上がったりだ。」




なつ「では、また金額はお知らせ致します。」



反物屋の旦那「わかった。くれぐれも、内密に動いてくれ。」


私は、貿易商の所にも行く。




なつ「貿易商様、旦那様が、密通されてるのはご存知ですか?」



貿易商の奥方「まさか、うちの人に限って・・・。」


奥方はショックを受けているようだ。



なつ「向こうの旦那様も、ご存知で、このままだと、旦那様のお命も危ないかと・・・。」



貿易商の奥方「許せない!その女。たぶらかしてるのね!」



なつ「いえ。こちらの旦那様がお熱を上げているようです。」


貿易商の奥方「そんなの嘘よっ!」



なつ「別れさせましょうか?多分、問い詰めても、余計に燃え上がるだけかと思います。」



貿易商の奥方「そんな事が出来るの?」



なつ「えぇ。報酬は、かかりますが・・・。」



貿易商の奥方「いいわ。別れさせて頂戴!」




なつ「かしこまりました。」


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