笑顔の行方~バスケットが繋いだ恋~
それから田村さんと私は、お互いの両親に紹介して正式に婚約をした。
そして、承諾をもらって一緒に住みはじめた。お互いの仕事の関係や、田村さんのバスケで、なかなか一緒にいられる時間がとれなかったから。
籍を入れる時期や式については、私のタイミングでいいと言ってくれる。
私がまだ20歳のことや、社会に出て間もないことを考えてのことだと思う。
いろいろ考えても、田村さんが30歳になる6月に式を挙げることに決めた。
…やっぱりジューンブライドに憧れるし。
ちなみにその時、私は22歳だ。
そして私は、3月いっぱいで仕事を辞め、5月の私の誕生日に籍を入れた。

式について、いろいろ悩んでいたとき、陽泉と稜くんに再会した。
男子ミニバスキャプテンの拓海くんが、陽泉の弟だとは思わなかった。
それから時々、陽泉と稜くんはミニバスに来てくれて、招待客はほぼ決定していたが、追加で陽泉と稜くん·そして陽泉の弟の郁海くんも呼ぶことにした。

トスブーケは、デパートで一緒だった凛に渡す予定だったが、陽泉のことを話すと快く譲ってくれた。
なかなか陽泉が前に出なくて焦ったが、田村さんが上手く誘導してくれて感謝している。

稜くんは、今でも陽泉が好きだ。
そんな彼の気持ちを応援したい。
そして陽泉も…




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