笑顔の行方~バスケットが繋いだ恋~
それからまた、しばらく沈黙。

私はカシスグレープを飲んで口を潤す。
そして、反省する。
祐介を責めたいんじゃない。
お互いの気持ちを、ハッキリさせたいんだ。
…そのためには、どうしたらいいの?

「…なぁヒナ。
ヒナは俺のこと、どう思ってる?」
突然、祐介に聞かれたら
「えっ?」
としか、答えられない。

「…俺さ、言ったようにヒナのことが好きなんだ、すごく…。
でもな。…こんなこと言うの卑怯かも知れないけど、美咲のこと…。あぁっ、美咲って"浮気"相手な。杉浦美咲って言うんだけど。
最初は美咲のこと、そんなに意識したことなかった。だけど、告白されてデートみたいなことをして、まぁ…エッチしたりして…。一緒の時間を過ごすうちに、やっぱり意識しはじめて…。
"好き"なのかも…って思ってる」
「……………」
「…こんな言い方悪いけど、俺の美咲に対する気持ちが、"愛情"なのか"同情"なのか、見極める時間が欲しいんだ」
「……………」
「今の俺さ、陽泉も美咲も、同じくらい好きなんだ。
だから頼む。
少しでいいから、時間をくれないか?」
「……………」
「……………」

私はそっと頷いた。
そして思う。
"祐介に言わせてしまったな"と。
私だって、同じなのに。




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