笑顔の行方~バスケットが繋いだ恋~
荷物をまとめて、宿に戻る。
その途中、佐々木くんに呼び止められた。

「陽泉。お疲れ様」
「うん、お疲れ様です」
「話したいことがあるんだ。少しでいいから、時間を作れないか?」
そう言う佐々木くんに答えたのは、なぜか祐介。
「佐々木さん、すみません。
これから宿に戻って、みんなシャワーを浴びたあと、簡単なミーティングがあるんです。
だから、そうですね…。
2時間後に、宿までヒナを迎えに来てくれますか?それなら大丈夫なので」
「そうですか、分かりました。
では、6時に宿の方まで迎えに行きます」
「はい、よろしくお願いします」
「あっ、吉田さん。
優勝、おめでとうございます」
「ありがとうございます」
こうして、私本人が何も話さないうちに、勝手に話がまとまっていた。

そして、宿の部屋に戻りシャワーを浴びる。
その後、食事をする大広間に集まってミーティングが始まる。
まずは、麻生先生の話。
「みんな、お疲れ様」
「「お疲れ様です」」
「そして、優勝おめでとう」
「「ありがとうございます」」
「とりあえず、今日はゆっくり休め。明日の朝もゆっくりでいい。
お昼を食べて、1時にバスが出発するから、それに間に合えばいい。
俺からは以上だ」
「「ありがとうございました」」

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