笑顔の行方~バスケットが繋いだ恋~
郁海は私にボールを預け、そのままパス&ランでゴール前を駆け抜けた。
そして、左サイドに寄る。

ボールを持つ私の前には太一くん。
佐々木くんには拓海がしっかりついている。が、ゴール前に走り込む彼に強引にパスを出した。
そして私はサイドに流れる。
拓海が追いつく前に、私にリターンパスが渡り、外からシュートを放つ。
ボールはボードに当たる。
佐々木くんがしっかりリバウンドを拾い、そのままシュートを決めてくれた。

男子との試合は一進一退のシーソーゲーム。2点以上、点差が開くことなく、最後は12対12の引き分けで終了した。

久々の試合に、タオルで汗を拭きながら持参したスポーツドリンクを飲んでいると、
「陽泉、お疲れさま。
まだ全然動けるじゃない!」
愛美先輩が声をかけてきた。

「ホントですか?
う~ん。でもやっぱり、もっと動けるようにならないと!
でも、気持ち良かったです」
私は答えた。

そう。
久々のバスケ、すごく楽しかった。
いつもの、郁海や拓海との1on1じゃなく、佐々木くんや郁海と同じチームで、パスを出したところに走り込んでくれて、パスをもらいたい位置にパスが来て…学生時代のチームみたいだった。
そして、佐々木くんの華麗なプレーが頭から離れなかった。
そんなことを考えていたら、練習が終わった。
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