こんなお葬式【長篇】
そう言って少し微笑みながら、そっとうつ向いたおばあさんの顔が、何だか少し悔しそうにも見えた。


─何も言われへんかったね……。

─うん……。



おばあさんはほんの些細な後悔を胸に、僅かな余生を過ごすのだろうか……

小さくなったおじいさんの“半分”と一緒に。


そして僕は……。





【完】


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