こんなお葬式【長篇】
─一通りの事を全て盛り込んで行おうと思うと、それなりに費用がかかってしまいます。お身内はどなたも来られないんですか?

─はい、知らせんきます。二人だけでいいんです。お花さえ渡せたら……。

─ご近所も全くお声をかけないんでしょうか?

─はぃ。あまり親しくないですし……。
あの、幾らあったら出来ますでしょうか?

確認するように話を進めると、やはり不安そうな表情に変わり、金銭的な質問が一番に飛び出す。

当然だ……。

─お葬式はお高いゆうて聞いてます……。お金も用意しないとあかんし。今もお支払い待って頂いててねぇ。

何とも申し訳なさそうに話すのには、こちらが恐縮する。

しかし、部長には了承を得ている。

僕はカタログ等広げる事なく話を続けた。


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