ケータイうさぎと意地悪先輩。FINAL

「……犬垣君」

 犬垣君は私の顔をじっと見つめる。

「あり……がとう……」

「うん。じゃあ……、行くね」

 犬垣君は背を向けて歩きだそうとする。


 やっ、やだっ……。


 ぎゅうっ!!

 私は不安に襲われ、犬垣君のジャージの裾を引っ張る。

「野山?」

 犬垣君に名前を呼ばれハッとし、パッと手を離す。


 これ以上、犬垣君に迷惑かけちゃだめ……。


「な、なんでもない……」

 私がそう言うと、犬垣君はカーテンを締め、ナツ先生のところまで歩いて行く。

< 157 / 700 >

この作品をシェア

pagetop