ケータイうさぎと意地悪先輩。FINAL
「――――では、これで授業を終わります」
そう言って教科書をぱたんと閉じ、国語の先生が教室から出て行く。
ふぅ……。
終わった……。
「キャハハッ」
後ろの方から笑い声が聞こえ、見てみると、女子2人がスマホを手に持ってSINE《サイン》をやっていた。
SINE《サイン》とは、24時間いつでもどこでも無料で好きなだけ通話やメールが楽しめるスマホ限定のコミュニケーションアプリのこと。
高校全体で流行っていて、ほとんどの人がやっている。
私も始業式の時、電話番号を知らない女子達に誘われて、しぶしぶSINE《サイン》に友達を追加した。
でも、追加しただけでやってない。
やっと、手に入れた平穏な日々を壊したくないんだ。
私がSINE《サイン》をやることは、きっとないと思う。