ケータイうさぎと意地悪先輩。FINAL

 私は、『分かりました。』と入力し、送信ボタンの上に指を置く。

 ドキン、ドキン。


 ――――じゃあ、頑張らないとな。


 ふと、雨瀬先輩の言葉が脳裏に浮かんだ。

 私の体がぶるぶると強く震える。


 …………だ、だめだ。

 送れない……。

 送れないよ……。

 だって……、私、先輩に、『ぜったい演奏会、見に行く』って言ったもん。

 このまま送っちゃったら先輩の演奏会、見に行けなくなる。

 先輩のこと裏切ることになる。

 そんなのだめだ。


 私は送信せず、スマホを机の中に押し込んだ。
< 317 / 700 >

この作品をシェア

pagetop