ケータイうさぎと意地悪先輩。FINAL
「すげぇ、行列……」
30分後。駅の中のクレープ屋の前で犬垣君が嫌そうな顔で言った。
短い青色の垂れ幕を見ると、白字で『本日はクレープ全品300円♡』と書いてある。
ケースには美味しそうなクレープが並んでいて、茶色の帽子とエプロン姿のお姉さんがじゅわっとクレープを焼いており、クレープの甘い香りが漂う。
バスから降りて、けっこう歩いてここまで来たのに、この行列に今から並ばないといけないなんて……。
「とにかく、並ぼう」
みっちゃんがそう言うと、私達は行列に並ぶ。
私は人酔いしたのか気分が悪くなり、右手で口を押さえる。
ちょっと、気分悪くなってきちゃった……。
ど、どうしよう……。
「うさ葉、大丈夫か?」
雨瀬先輩が心配そうな表情で尋ねてきた。