ケータイうさぎと意地悪先輩。FINAL
「うさっ」
HR(ホームルーム)が終わり、江崎先生が名簿と全員分の進路希望の紙の束を持って3年B組の教室を出て行った後、優人君が話しかけてきた。
「優人君っ!」
「進路なんて書いた?」
優人君にそう尋ねられ、さっき、『雨瀬先輩のお嫁さん』と書いた事を思い出し、私の顔が、かああっと熱くなる。
「うさ?」
優人君は首を傾げる。
「え、えっと……」
「雨瀬先輩のお嫁さんって書いたのよね」
絵美ちゃんの声が聞こえ、私はふと隣を見る。
犬垣君の机の前にいる絵美ちゃんが微かに笑う。
「え、絵美ちゃんっ!!」
「犬垣さんから聞いたわ」
絵美ちゃんがそう言うと、隣の席に座っている犬垣君の目が泳ぐ。
犬垣君、話しちゃったんだ……。
「『永久就職』なんて、野山さんも隅に置けないわね」
「……」
私は顔を赤らめたまま黙る。