ケータイうさぎと意地悪先輩。FINAL
「卯月沙織さんは、佐熊の伴奏者だからね。この前の演奏会の時、伴奏してただろう?」
あの黒のドレスを着ていた人が、つむぎちゃんのお姉さんだったの……!?
先輩と同じK音大に通ってたなんて……!
「そうだ、雨瀬の言う通りだ。姉から佐熊先輩が雨瀬にひどいやり方で振られたことを聞いて、許せなくて! それに――――……」
「それに?」
つむぎちゃんは、キッ! と雨瀬先輩を鋭く睨み付ける。
「野山、てめえのことが、ずっと大嫌いだったんだよ! 去年スマホを奪われた時から! だから、黒うさぎの命令に従ったんだ!!」
私の胸がズキンッと痛む。
つむぎちゃんに嫌われてるの分かってたけど、こうやってはっきり言われると、すごく悲しいよ……。
「君の気持ちはよく分かった。でも、これはやり過ぎだろ!? こんなことしてただで済むとでも思ってるのか!?」
雨瀬先輩は声を荒げる。
「ただで済むとか、そんなことどうだっていい!」