ケータイうさぎと意地悪先輩。FINAL

「…………!」

 一瞬、何が起こったのか分からなかった。

 優人君は雨瀬先輩の背中に半分突き刺さったSINE《サイン》ソードを抜く。

 雨瀬先輩の背中からぽたぽたと血が垂れ、そのまま、私にずしっともたれかかってくる。

「せん……ぱい……」

 震えた声でそう呼ぶと、雨瀬先輩の体の重さに耐えきれなくなり、私と雨瀬先輩は横にドサッと倒れた。

 地面に広がっていく真っ赤な血。

 私の顔が青ざめていく。

「嫌ぁぁあああっ……!!」

 私が発狂すると、周りにいる全員が私達を見る。

 ガタガタと全身が震え、頭の中はパニック状態で何も考えられない。

「雨瀬先輩っ!!」

「柚人っ!!」

 様々な声が飛び交うと、瀬名君達が私達の周りに駆け寄り、集まってきた。

 瀬名君達は倒れた私達を囲むように膝を落とす。

「良かった……、うさ葉が……無事で……」

 バリトンの声でそう言う雨瀬先輩。

「ぁっ……ぁっ……」

「うさ……葉……」

 雨瀬先輩の手が伸び、私の頬に触れる。
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