ケータイうさぎと意地悪先輩。FINAL
翌日、脳には異常がないということで、5階の外科病棟から4階の精神科病棟に移ることになった。
ベットの上で起き上がっている状態で、ふと窓を見ると、外は雨がポツポツと降っている。
「野山さん、始めまして」
私は目の前に立つ、眼鏡をかけ、細い体型をした30代くらいの医師に向かって軽く頭を下げる。
「うさぎ総合病院、精神科病棟担当医師の宇佐野と申します」
苗字かわいい……。
それに、優しそう……。
宇佐野先生が担当で良かった……。
「ここの病棟には、主にスマホ依存者が入院患者としているんだ」
え?
「近年、もっと、スマホ依存者が増え、ひょっとすれば、スマホ依存者だけの病院が設立されるかもしれない」
「先生!」
看護師が叱る。
「あ、この話は忘れていい。それで、今から野山さんの病状についてお話します」
私はゴクンッと唾を飲み込む。